これからする話は私が体験したおばけ屋敷での学んだ話です。
今から15年ほど前の夏休みのことです。
当時私は小学校の低学年でした。
仲良しの友達姉妹とその子の母親と私と妹と母の6人で夏休み限定で小学生に向けて開放している児童館に遊びに行きました。
室内の遊具やお絵かきコーナーなどいろんな遊び場が用意されていました。
中でも人気で子供たちの列ができているのがおばけ屋敷でした。
怖がりで普段おばけ屋敷なんて一切行かない私でしたが、このときはなぜか行きたくなって、母たち2人には待合室で待っててもらい、子供たち4人で行くことにしました。
このおばけ屋敷は大学生がボランティアでおばけ役をしているものでした。
私たち4人は、並んでいる間もそわそわし順番を待っていました。
そして、自分たちの番になり注意事項が述べられました。
「危ないので走らないでね。おばけに攻撃しないでね。」と
中に入るとろくろ首や貞子が声をかけてきます。
進むと奥には曲がり角があり、そこを曲がると突然大きな目玉が現れ、大きな舌を動かし驚かせてきました。
私たちは恐怖で叫びました。
そしてあまりの怖さに私はなんと思いっきり、そのおばけの舌を踏みつけたのです。
もちろん故意的に。
すると、
「おいっ!」という男性の怒鳴り声が聞こえました。
おばけとは異質の怒鳴り声です。
大きな舌をもつおばけの後ろから大学生のお兄さんがでてきたのです。
彼は
「誰だよ、今、舌を思いっきり踏んづけたやつ、痛いだろうが!」と怒鳴るように言いました。
私たちは突然のこの状況に戸惑いましたが、しばらくしようやく理解できました。
私が力いっぱい踏みつけたおばけの舌は、今目の前で激怒している大学生のお兄さんだったということです。
おばけよりも怖いその怒りにどうすることもできず、ただただ泣いてしまいました。
結局母が謝り、許してもらえたのですが、それ以来私はどんなおばけ屋敷に行ってもおばけよりもおばけ役の方に気がいってしまい、またそちらの方が怖いので、絶対におばけには触れまいと学びました。
こんなこと無いとは思いますが、皆さんもおばけ屋敷に行った際には攻撃しないように。
おばけ役の怒りはどんなおばけよりも怖いです。
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