【逆転の発想】ハンカチは別れの贈り物なんかじゃない

reverse-thinking11

昼下がりの地下鉄でのこと。

銀座からかしましいの一歩手前、賑やかで元気な老婦人グループが乗り込んできました。

六~七人だったかのそのグループはお互いあちこちと見回りながら席を見つけ、それぞれ何人かずつ並びあって向かい合わせのシートに別れて座りました。

そして、ああ、うるさくなるなとちょっとうっとおしく思った私の隣にも二人組がおしゃべりしながらやってきたのです。

話しすぎて興奮したのでしょうか陽気のせいでしょうか、一人がハンカチで頬の辺りを拭って
「これ、いやんなっちゃう、貰い物なのよ。ハンカチなんて別れの挨拶じゃない縁起悪い」と言いながらハンカチを畳むなりおおいやだ!というようにさっとバッグに戻しました。

確かにハンカチはそういう話聞いたことあるけど気にしたこともない、と私はぼんやり心で返事をしました。

するともう一人が明るい声で
「ハンカチだと思って受け取るからいけないのよ、綺麗な布をプレゼントされたと思って」と、こんな話を始めたのです。

ハンカチをもらうことは多い、相手が悪気がないのはわかっている。

ならば受け取る側の気持ち次第であるけれど自分はもう老人でそうそう気持ちはかわらない。

ならばもらった物をかえればいい。

reverse-thinking12

ハンカチではない、綺麗な布をもらったと思えばいい。

大判のものはお弁当を包んだり、首に巻いたり。柄の良いものは額にいれて飾ったこともある。しっかりしたものは固定電話の下にしいている。

そうしてしまえばハンカチを貰ったことにはならないから。

自分がそうしていればハンカチをくれた相手との別れはやってこないと思っているから。

この発想の転換!私はどんな人かとちらっと見てみましたが、ごくごくふつうの優しそうなお婆さんでした。

このお婆さんにあんな自由な思考があるなんて・・・幸福は自分が決めるという言葉を聞いたことはありますが、まさにこのお婆さんは不幸なプレゼントを自分で幸福に変えていたのです。

この後も二人は賑々しく新宿まで。

私は家の最寄り駅まで地下鉄にゆられながら、自分で幸福を決める生き方について考えていました。

スポンサーリンク