私は読みたい本、読まなければならない本が山積みになるばかりで、片付いた試しがありません。
昔から本が速く読めるようになりたいと思ってきました。
そのために速読術の本を数十冊読んできたのです。それで本が速く読めるようになったかというと、そんなことはありません。
しかし速読術の本は速く読めるようになりました。
理由は簡単です。速読術の本をたくさん読むうちに、私の頭の中に速読術の知識が豊富になったからです。
この状態になれば、新しい速読術の本を読んだとしても、知っていることばかりで目新しいことは少なくなります。
その目新しいところだけ読んでおけばよいということになります。だから結果的に読むのが速くなるのです。
知識をつけるためにはじっくり精読することが肝要です。線を引き、あれこれ考え、書きこみながら本と格闘する必要があります。
こういう作業をひとつの分野に関して何冊もやるのです。そうして身につけたものでしか仕事では役に立たないのではないでしょうか。
速読術を全く使わないかというとそうでもありません。腰を据えて読むべき本を見極めるために速読術を使っています。
つまり本屋で本を見繕っている時などに使っているのです。
速読でふるいにかけて精読で血肉にする、それが私の読書スタイルです。
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