祖父が認知症になり、戸惑いの日々が続いています。
ずっと一緒に暮らしてきた大好きなおじいちゃんであり、また、私にとっては頼りになるおじいちゃんだったので、祖父の認知症がどんどんひどくなっていく様を見るのがとてもつらかったのですが、これまでかわいがってくれた分、今度は私が恩返しをしなきゃと思って日々過ごすようになりました。
そんなある日、とてもうれしい出来事がありました。
祖父が私の誕生日を覚えていてくれたのです。
なぜか祖父にとって、そのときの私は五歳くらいの設定だったみたいで、
「みーちゃん、おもちゃを買いに行こう」と私を誘ってくれました。
その後、私がもう大人だということを説明するのは大変でしたが、私の誕生日が今日だと思いだしてくれたことがとてもうれしかったです。
もう忘れてしまっているのだろうと思いこんでいたので。
これからも祖父の記憶はどんどん消えていくのだろうけど、祖父にとって楽しい記憶は最後まで残ってくれるのではないかと、ふと思いました。
私はその日以来、祖父の頭にいい思いでがいっぱい残るように、毎日を楽しく過ごしたいと思うようになりました。
そう心がけると、どんなに眠い朝でも、自然と笑顔で
「おじいちゃん、おはよう」と言えるようになりました。
最近では、おじいちゃんのためと思っておはようの挨拶をしているつもりだったけど、そうすることで自分の一日も楽しく始めることができていることに気付きました。
家族ってもちつもたれつなんだなと改めて思いました。
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